CFPBは暗号資産運用を隠ぺいし偽の高利回り銀行口座を提供したとしてローン・ドクター社およびエドガー・ラジャブリに対して1900万ドルの被害者への返金ほか罰金措置を講じる同意命令を発出

 12月2日、筆者の手元に米連邦金融規制監督機関である消費者金融保護局(CFPB)からの標記の緊急リリースが届いた。

その要旨は以下のとおりである。

 元CEOエドガー・M.ラジャブリ(Edgar M. Radjabli)は、顧客から集めた資金を現在は倒産した“Celsius Network”(注1)を含むリスクの高い投資手段と暗号資産に投入した。

Edgar M. Radjabli 氏

 12月1日、「消費者金融保護局(CFPB)」は、ローン・ドクター(Loan Doctor LLC(有限責任会社) (注2)とその創設者であるエドガー・ラジャブリが消費者をだまして商業銀行内の保証されたリターン貯蓄商品に資金を預けていると誤解させることによって関係法律を破ったというCFPBの主張を解決するために、ローン・ドクターLLCに対して告訴をニューヨーク州南地区連邦地方裁判所に起こした。

 ローン・ドクター社とラジャブリは、各種メディアや著名人を利用し預け入れた資金は医療従事者向けのローンを開始するために使用され、保険口座に保管されるか、現金の代替手段によって裏付けられ、年率5%から6.25%の間の金利が利回りになると誤解を招く誤った広告、宣伝等を行った。

 連邦裁判所によって承認された場合、提案された和解案は、被告が消費者に支払うべきすべての利息を含む、行われたすべての預金を返金することを要求する。また被告は、民事上の罰金を支払い、預金受取活動に他人を関与または支援することを永久に禁止される。

 なお、ラジャブリは証券取引委員会(SEC)から別途起訴されている。

 今回のブログは最近、米国やその他の国々が多発する暗号資産からにも詐欺犯罪の例としてわが国でもすでに被害が発生しているこの問題の実態、手口などを解明すべくCFPBのリリース文を仮訳するとともに解説を試み、併せてフロリダ州ボカラトンのエドガーM.ラジャブリと彼が管理する2つの事業体を、規模が拡大する3つの別々の証券詐欺に関与したとして起訴した事件のSECリリースを引用、仮訳する。

1.CFPBのリリース内容

 CFPB局長のロヒット・チョプラ(Rohit Chopra)は、「ローン・ドクターとその創設者は、高利回りの貯蓄商品を求める人々のために口座を開設するために伝統的な銀行を装った。実際には、この組織とその首謀者は、リスクの高い投資に顧客の資金を使用していた」と述べた。

 ローン・ドクターとして事業を行う“My Loan Doctor LLC”は、フロリダ州ウェストパームビーチとニューヨーク市で事業を展開しているデラウェア州の金融サービス会社である。ローン・ドクターは、同社によれば、「米国の貯蓄商品の中で最高のリターン」をもたらすヘルスケア・ファイナンス貯蓄CDアカウント(Healthcare Finance Savings CD account)を顧客に提供すると宣伝した。創設者であることに加えて、エドガー・ラジャブリはローン・ドクターのCEO役員であり、その管理を担当していた。

 CFPBは、ローン・ドクター社とラジャブリがローン・ドクターのヘルスケアファイナンス貯蓄CDアカウントの広告で、いくつかの虚偽(false)の、誤解を招く(misleading)、不正確(inaccurate)なマーケティング表現を行ったと主張した。2019年8月から、ローン・ドクターは、ローン・ドクターの欺瞞的に宣伝されている貯蓄商品を開いて入金した少なくとも400人の個人から数百万ドルを受け取った。具体的には、ローン・ドクター社とラジャブリはPRニュースワイヤー(PR Newswire)等を利用し、権威を悪用しながら次のように誤解を招く表現を行った。(この青字部分は筆者が独自に調べた)

2019.11.14 PRニュースワイヤー(PR Newswire)(注3)記事を仮訳

ヘルスケア業界の融資に焦点を当てたフィンテック企業であるローン・ドクターは、2人の業界ベテランをチームに加えることを発表した。トッド・マーシャル(Todd Marshall )博士(DDS、MBA、FACD)

Todd Marshall氏

https://www.carequest.org/who-we-are/boardから引用

Independent Advisor and Consultant

 は、以前は中西部の大規模な歯科グループであるパークデンタル(Park Dental)(注4)のリーダーであり、デンタクエスト(DentaQuest)とメットライフ(MetLife)の取締役であり、大規模な医療行為のためのローン・ドクターの資金調達活動に焦点を当てて、大規模なグループ関係部門の責任者として参加している。

 ローン・ドクターがローンを転売する機関投資家との関係を拡大するために、同社はまた、WL Ross       (注5)マネージング・ディレクターであり、3億ドルの新興市場および金融サービスファンドを監督したランジート・ナバ(Ranjeet Nabha)氏を追加した。

 エドガー・ラジャブリ最高経営責任者(CEO)は「マーシャル博士とナバ氏が加わったことで、医療融資スペースを混乱させ続ける中で、ローン・ドクターの継続的な成長と拡大に向けて位置付けられる」と述べた。

この業界におけるローン・ドクターの革新内容は、独自の消費者貯蓄商品であるHCFハイイールドCD(Healthcare Finance Savings CD account)にまで及び、1か月の更新可能な期間で業界をリードする6%のAPYを支払う。この商品は、特に景気後退への懸念の高まりに照らして、安全で予測可能な投資オプションを探している貯蓄者に人気があることが証明されている。

ローン・ドクター社について

 ヘルスケアおよび金融サービス業界のリーダーによって設立されたLoan Doctor社の主な焦点は、診療所の取得、商業用不動産の購入、学生ローンの借り換えなどの資金調達ニーズを備えた医療専門家を支援することであり、ローンドクターチームはこれまでに3500人以上の医師を支援し、650MM(650百万ドル:約133億円)を超えるローンを組んで、米国50州すべてのクライアントにサービスを提供してきた。

メディア連絡先:

エドガー・ラジャブリ

(305)859-4563

228953@email4pr.com

【ローン・ドクター社とラジャブリの偽の表示内容と違法行為内容】

①顧客の預金は医療従事者のためのローンを起点とする:ローン・ドクターとラジャブリは、ローンを開始するとき、それを購入するために投資家が並んでいるだろうと預金者に語った。実際、ローン・ドクターは、医療専門家向けのローンを開始するために預金を使用したことはなく、ローンを購入するために買い手または投資家と契約を締結したことはなかった。

②顧客の預金は安全である:ローン・ドクターは、ローンの開始に使用されない場合、預け入れられた資金は連邦預金保険公社(FDIC)が保証する口座またはロイズ・オブ・ロンドン(Lloyd's of London)が保険をかけた口座に保持されるか、「現金代替」または「現金同等物」によって裏付けられることを表明した。またローン・ドクターは、顧客が預けた金額に相当する金額の現金準備を維持していると記載した。

しかし、CFPBの調査によると、ラジャブリはこれらの代わりに、彼が管理するヘッジファンドセルシウス・ネットワーク(Celsius Network)などの暗号資産に資金を投入した。預託された資金は、活発に取引されている有価証券に投資されたり、第三者を通じて個々の株式ポートフォリオを担保として投資家に貸し出されたりした。

③ローン・ドクターは商業銀行である:ローン・ドクターは、返品が保証された従来の普通預金口座のような口座に資金を預けていると顧客に誤解させた。実際、ローン・ドクターは商業銀行ではなく、預金者の資金は不安定な証券または証券担保投資に投資されていた。

 ヘルスケアファイナンスのハイイールドCDアカウントには、高金利を支払った記録があった。ローン・ドクターは、5年より前の年に口座が6.25%から2019%の利息を支払ったと述べた。しかし、実際、ローン・ドクターは2019年8月まで消費者預金の受け取りを開始しなかった。

法的強制措置

 消費者金融保護法に基づき、CFPBは、不公正、欺瞞的、または虐待的な行為や慣行に従事するなど、消費者金融保護法に違反する機関に対して措置を講じる権限を持つ。今回、提案された和解案は、裁判所によって承認された場合、ローン・ドクターとラジャブリに次のことを要求する。

① 約400人の預金者に約1900万ドル(約24億8900万円)を返金する。:被告は、影響を受けた各人がローン・ドクター・ヘルスケアファイナンスハイイールドCDアカウントに預けたお金を、製品の宣伝条件と一致する方法で、つまり元本と平均年利約6%で返還する必要がある。

② 預金受入活動に従事することの永久禁止:被告は、預金受取活動に他人を関与または支援することを永久に禁止される。

③ 391,530ドル(約5207万円)の民事罰金を支払う:この命令は、被告がCFPBに391,530ドルの民事罰金を支払うことを要求する。そのペナルティの一部である241,530ドル(約3212万円)は、被告がその金額をSECにペナルティとして支払ったため、その機関によって提起された同様の訴訟のために送金される。残りのペナルティ額(約1995万円)は、CFPBの被害者救済基金に預けられる。

 今日の提案されたCFPBの裁判所への告訴文(原文)「定められた最終判断と命令([Proposed] Stipulated Final Judgment and Order)(注6)を参照されたい。

 消費者は、CFPBのウェブサイトにアクセスするか、(855)411-CFPB(2372)に電話することで、金融商品またはサービスに関する苦情を提出できる。

 なお、CFPBは自分の会社が連邦消費者金融法に違反していると思われる企業の従業員は、自分が知っていることに関する情報をwhistleblower@cfpb.gov に送信することを勧奨する。

2.証券取引委員会(SE)Cは、歯科医から投資顧問に転向した3つの別々の詐欺で起訴

 SEC訴訟リリース第25115号 (2021年6月11日)証券取引委員会対エドガー・M・ラジャブリ他、第2:21-cv-01761-MBS(2021年6月11日提出)を仮訳する。(法令リンクは筆者の責任で行った)

 SECは、フロリダ州ボカラトン住のエドガーM.ラジャブリ(以下、ラジャブリ)と彼が管理する2つの事業体を、規模が拡大する3つの別々の証券詐欺に関与したとして起訴した。

 SECの訴状(Complaint)は、元開業歯科医のラジャブリと、ラジャブリが所有および管理している未登録の投資顧問会社であるアピス・キャピタル・マネジメント(Apis Capital Management LLC (以下、「アピスキャピタル」という)が、アピスキャピタルの主要投資ファンドトークン化された利益を表すデジタル資産であるアピス・トークンの不正な提供を行ったと主張している。ラジャブリとアピスキャピタルは2018年6月のプレスリリースを発行し、Apis Tokenオファリングが実際には資金を調達していないのにかかわらず170万ドル(約2億2600万円)を調達したと誤った宣伝を行った。

 訴状はさらに、ラジャブリとアピスキャピタルが、2018年12月にVeritoneを2億ドルで買収する一方的な現金公開買付けを発表することにより、上場人工知能企業であるラジャブリとアピスキャピタルはVeritone, Inc.の証券市場を操作したと主張しているが、実際には、ラジャブリとアピスキャピタルは、取引を完了するために必要な資金調達、または資金調達の合理的な見通しを欠いていた。ラジャブリは、アピスキャピタルと関連ファンドに代わってVeritone証券を取引することにより、Veritoneの株価の上昇により162,800ドルの違法な利益を生み出したとされている。

 最後に、訴状は、ラジャブリがMy Loan Doctor LLC(ローン・ドクター)を通じて2019年8月に開始された未登録の不正な証券募集で、450人以上の投資家から約2,000万ドル(約26億6000万円)を調達したと主張している。ラジャブリは、ローン・ドクターによって調達された投資家資金が医療専門家へのローンを開始するために使用され、その後証券化されて大規模な機関投資家に売却されると誤解を招く表明を行った。代わりに、ラジャブリは投資家資金の大部分をデジタル資産貸付会社への無担保および無保険のローンに投資し、投資家の収益のほぼ180万ドルをアピスキャピタルに貸し付けた。

 SECの訴状は、1933年証券法(SECURITIES ACT OF 1933)第5条(a)および(c)の登録規定、ならびに証券法第17条(a)、1934年証券取引所法(Securities Exchange Act of 1934)第10条(b)および第14条(e)、ならびにその下の規則(Final Rule:Selective Disclosure and Insider Trading)10b-5および規則(Final Rule:Regulation of Takeovers and Security Holder Communications)14e-8を含む連邦証券法のいくつかの不正防止規定ならびに1940年投資顧問法第(Investment Advisers Act of 1940)206条(4)およびその下の規則206(4)-8に違反したとして、ラジャブリ、アピスキャピタル、およびローン・ドクター社を起訴した。

 被告は、訴状の主張を認めたり否定したりすることなく、彼らに対する告発を解決することに同意した。裁判所の承認を条件とする和解案では、ラジャブリは合計60万ドル(約780万円)の金銭的救済(monetary relief)を支払う必要があり、そのうち16万2,800ドル(約2165万2400円)の不利益、17,870ドル(約237万8000円)の最終判決前利息(prejudgment interest)の(注2)、および419,330ドルの民事罰で構成され、ラジャブリ、アピスキャピタル、およびローン・ドクター社は、3つの詐欺におけるアピスキャピタルとローン・ドクターのそれぞれの役割に基づいて連帯して責任を負う。

 また和解は、ラジャブリ、アピスキャピタル、およびローン・ドクター社が連邦証券法の有責条項に違反することを永久に禁止し、ラジャブリに違法行為に基づく差し止め命令とペニー・ストック・バー(penny stock bar) (注6)を課し、同時にラジャブリを証券業界から締め出すことを明記した。

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(注1) セルシウス・ ネットワーク LLC(Celsius Network LLC)は、2022年に倒産し​​た仮想通貨の貸付専門会社である。ニュージャージー州ホーボーケンに本社を置くセルシウスは、4 か国にオフィスを構え、世界的に事業を展開していた。ユーザーは、ビットコインイーサリアムを含むさまざまな仮想通貨デジタル資産をセルシウスのウォレットに預け入れて一定の利回りを得ることができ、仮想通貨を担保として差し入れてローンを組むことができた。2022 年 5 月の時点で、同社は顧客に 80 億ドル(約1兆640億円)を貸し出し、運用資産は約 120 億ドル(1兆5960億円)に達していた。2022 年 6 月、同社は「極端な市況」のためにすべての送金と引き出しを無期限に一時停止したことで悪名を馳せ、その結果、ビットコインやその他の仮想通貨の価格が急落した。 2022 年 7 月 13 日、セルシウスは連邦倒産法第 11 章(Chapter 11)に破産を申請した。(Wikipediaから抜粋、仮訳 )

 なお、2022.10.5 セルシウスの創業者兼元CEOアレックス・マシンスキー(Alex Mashinsky)氏、資金引き出し停止の前に1000万ドル(約13億3000万円)を移動したという報道がある。

Alex Mashinsky 氏(CNBCから引用)

ちなみに、現在のCelsius Network LLCの画面を見ておく。

(注2) LLC(Limited Liability Company)

1977年ワイオミング州において初めて制定された、比較的新しい会社形態である。現在では全ての州において設立することができるようになった。

LLCの特徴を一言でいうと、会社としての永続性・有限責任を維持しながら連邦法人税を回避することができる法人ということになる。(markresearch.com の解説 から一部抜粋)

「LLCとは? 日本の合同会社とは何がちがう? 日米LLCの違い」

 会社法人の中でも、最近人気を集めつつある合同会社。「LLC」とか「日本版LLC」と表現されることもありますが、いったいこれはどういう意味なのでしょうか?今回は「LLC」という言葉(制度)について解説します。

LLC合同会社

 LLCというのは英語の「Limited Liability Company」の頭文字を取ったもので、アメリカで設立される会社形態のひとつです。Limitedは日本語で「有限」、Liabilityは「責任」、Companyは「会社」ですから、直訳すると「有限責任会社」となります。LLCは日本の株式会社などと同じく、出資者の責任を出資額の範囲に限定しているのが特徴です。しかし「所有と経営が分離」されている株式会社とは違い、出資者と社員が同一という特徴があります。

 このLLCに近い会社制度が日本にもあります。それが「合同会社」です。LLCと合同会社が似ているのは偶然ではありません。合同会社は、実はアメリカのLLC(以下、米LCC)をモデルに作られた制度なのです。このため合同会社は「日本版LLC」とか、単に「LLC」と呼ばれることもあります(合同会社が社名を英語表記する場合、名前の最後に「LLC」を付けても良いことになっています)。

 しかし、米LLCと日本の合同会社は「似て異なる」制度です。よく似た部分もある一方で、米LLCの持つ大きな特徴が合同会社にはありません。その点について、次の項目で見てみましょう。

米LLCの特徴

 まず米LLCのおおまかな特徴について箇条書きで説明します。

(A)出資者は自分が出資した範囲のみで責任を負う(有限責任

(B)株式の発行はできず、メンバーが直接出資する(持分会社

(C)メンバー自ら経営に参加するか、外部のマネージャーを任命して経営を任せることができる

(D)金銭・動産・不動産のほか役務(サービス)による出資も可能

(E)法人課税かメンバー個人の所得への課税(パススルー課税=二重課税の回避)を選べる

(Legal Searchから一部抜粋、引用)。

(注3) Cision Companyの1企業であるPRニュースワイヤーは、ニュース配信、アーンドメディア・ソフトウエアおよびサービスの世界的大手プロバイダーである。Cisionのクラウドコミュニケーション商品スイートと連動し、PRニュースワイヤーのサービスはマーケッター、コーポレートコミュニケーター、インベスターリレーションズ担当者が重要なインフルエンサーを見いだし、ターゲットオーディエンスに関与し、戦略的コンテンツを制作・配信し、意味のある影響を測定することを可能にする。世界最大のマルチチャンネルかつ多文化のコンテンツ伝送ネットワークを包括的なワークフローツールおよびプラットフォームと組み合わせることで、PRニュースワイヤーは世界中の組織のストーリーに力を与える。PRニュースワイヤーは米州、欧州、中東、アフリカ、アジア太平洋地域に展開するオフィスから何万もの顧客にサービスを提供している。(Kyodo News PR Wireから一部引用)

(注4) 1972 年以来、Twin Cities 全体の大人と子供たちは、彼らの笑顔を健康で明るいものにするために Park Dental を信頼してきた。私たちは、質の高い患者中心のケアを通じて生涯の歯の健康を提供する医師によって所有および運営されている、便利な場所を多数持つ地元のグループである。(Dental ParkのHPから引用、仮訳)

(注5) WL Ross & Co は、2000 年 4 月に Wilbur Ross によってニューヨークに設立され、本拠地を置いているプラ​​イベート エクイティ会社である。同社は、通常、米国、韓国、アイルランド、日本、フランス、中国等で、1 億ドルから 2 億ドルの範囲の過小評価された株式を保有する、財政難に陥った企業への投資に焦点を当てている。WL Ross & Co. LLC は、購入および/またはバイアウトを通じて投資の過半数の株式を取得することにより、リストラ、ターンアラウンド、合併、再編成、および業界統合の選択肢を得ることができる。 2002 年から、WL Ross は LTV Steel Corp、Bethlehem Steel、Weirton Steel、Acme Steel、Georgetown Steel、Youngstown Sheet and Tube、Republican Steel などの倒産した鉄鋼会社の資産を取得し始めた。 2003 年までにロスは全米鉄鋼労働者との関係を築き、雇用を救うことを約束した。 WL Ross は倒産した LTV Corp.、Acme Steel、Bethlehem Steel を組み合わせて International Steel Group (ISG) を設立した。ISG はすぐに米国最大の統合鉄鋼会社となり、2005 年にはフォーチュン 500 企業になった。(Wikipediaから抜粋し、仮訳)

なお、Wilbur Ross氏の略歴をあげる。(Ballotpediaから抜粋 )

February 28, 2017-January 20, 2021: U.S. Secretary of Commerceトランプ政権での商務長官

1997-2017: Chairman and Chief Strategy Officer of WL Ross & Co. LLC.

1976-1997: Corporate bankruptcy and restructuring specialist, Rothschild Inc.

(注6)CFPBの連邦裁判所ヘの告訴状の主文部を仮訳する。

【同意提案に基づき定められた終局判決と命令について】

 消費者金融保護局 ( Bureau of Consumer Financial Protection:以下、Bureauという) は、2020 年 7 月 6 日に Loan Doctor, LLC および Edgar Radjabli (被告) に対して、差止命令およびその他の救済を得るために、この民事訴訟を開始した。 本訴状は、「2010 年消費者金融保護法 (CFPA) 」の § 1036(a)(1)(B)、12 U.S.C. § 5536(a)(1)(B) の被告の預託活動に関連する。

 CFPBと被告は、事実または法律の問題の裁定なしに、この規定された最終判決と命令 (以下、「命令」という) の登録に同意し、訴状で主張された行為から生じるすべての論争事項を和解(settle )および解決(resolve)する。

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