2024-01-01から1年間の記事一覧
フランスやドイツ等を始め欧州議会選挙での極右政党の躍進が著しい。筆者は、その背景について改めて調査する中で特にドイツにおける極右政党に対する諜報機関や裁判所の厳しい見方を整理したいと考え、今回の取りまとめることとした。 特にドイツ連邦共和国…
令和6年(2024年)7月3日、最高裁判所大法廷(裁判長:戸倉三郎長官)は旧優性保護法(Eugenic Protection Law)の下で不妊手術を強制した(forced sterilisation)のは憲法第13条及び第14条第1項に明らかに違反するとして、国に賠償命令を命じるとともに、違法な旧…
7月3日のNHK連続ドラマ「虎に翼」の後半で以下のとおり放送された。「最高裁で尊属殺の重罰規定が議論され、15人の判事のうち13人が合憲と判断。反対を表明した判事のうちの1人が穂高(実名:穂積重遠:渋沢栄一の初孫)だった。寅子が暮らす猪爪家では、判決…
NHK等は世界保健機関(WHO)(194加盟国)の年次総会で行われていた感染症対策を世界的に強化するための「パンデミック条約(Pandemic Agreement)」をめぐる協議は、6月1日、最終日を迎えたが、各国の間で意見の隔たりが埋まらず、交渉期間を最大1年、延長するこ…
筆者は個人情報保護法とりわけ児童の保護強化に関する米国州や英国の立法の実態をブログで紹介してきた。具体的には米国の州については、2024.4.2 ブログ「フロリダ州、オハイオ州およびウタ州等の未成年者のソーシャル・ メディア・ プラットフォーム利用に…
コロラド州は、米国内で人工知能 (AI) の使用を規制する法案 (SB24-205) を可決した最初の州となった。 この法律は、さまざまな分野にわたる AI テクノロジーの倫理的、法的、社会的な影響と予測される事態に対処することを立法目的としている。 筆者は、か…
読者は「ダーク・パターン」すなわち、悪意のあるインタフェース・デザイン・パターンの一種で、エンドユーザーをだまし、本人の意図または期待とは異なる行動を取らせ、インタフェースの提供者に利益を与えるものを十分理解されてあろうか。 筆者は、最近の…
我が国のメデイアも詳しく報じているとおり、2018年以来、起訴状が明らかとしているように、被告である元通訳 水原一平はMLBスタープレーヤ 大谷翔平氏を信頼を極めて裏切ることを意図しており、スポーツ賭けでなくとも通訳の特性を悪用しようと考えて聞いた…
筆者は、これまで米国各州の包括的個人情報保護立法につき解説してきた。例えば、最も厳しいとされるカルフォルニア州 、同州、オハイオ州、コロラド州につき取り上げてきた。 4月初め、ケンタッキー州議会は包括的なプライバシー法(H.B.15)(以下、「法律」…
筆者は去る4月2日のブログでフロリダ州、オハイオ州およびウタ州等の未成年者特に児童等のソーシャル・ メディア・ プラットフォーム利用にかかる厳格な規制州法立法につき詳しく解説した。 一方、英国の取組みを見ると、2024 年 4 月 3 日、英国情報コミッ…
2024 年 2 月 7 日、ドイツ連邦内閣は連邦データ保護法(Bundesdatenschutzgesetz :以下、「 BDSG」という)を改正する法案 (以下、「法案」という) を承認した。 この法案は今後、連邦参議院(Bundesrat:連邦レベルでドイツの16の州を代表する立法機関)…
フロリダ州では3月25日(月)、州知事ロン・デサンティス(Ron DeSantis)氏はSB 3法案に署名した。この法案は大まかにいうと、ソーシャル・メディア・プラットフォームに対し、14歳未満の個人のアカウント作成を停止する一方で、14歳または15歳のアカウント作成…
昨今、生成AIの功罪を巡る議論が高まる中で、消費者保護から見たマーケティング活動の問題に関し重要と考える点を例示する。 (1)テレビ番組等のサプリメント等スポンサー広告の多過ぎ、またインフルエンサー広告は全く無意味、(2)ネット広告・ターゲット広告…
3月25日、バイデン・ハリス政権は、(1)人権と労働者の権利の尊重を強化および改善し、(2)グリーンエネルギーの利用を拡大、(3)汚職に対抗、(4)環境を保護、(5) 人権擁護者を保護、(6)ジェンダー平等と平等を推進し、(7)権利を尊重したテクノロジーの使用を促…
筆者はフランス競争委員会(以下、「委員会」という)のGoogleの市場支配的活動やフランスのAFP等報道機関等から出されていた著作隣接権(droits voisins))に基づく厳しい制裁措置につき本ブログで紹介した。 そこで引用されている2020年4月9日の委員会決定、20…
これらについては、わが国メディでも紹介されているが、いずれの内容も巨大IT企業の独占的企業活動の法的規制策の効果的行動を論じるには不十分であるといえる。例えば、フランス独立行政機関である競争委員会(Autorité de la concurrence:わが国の公正取引…
Last Updated: March 17,2024 すなわち内外のメデイア記事の多くがトランプ裁判につき、誹謗中傷合戦を紹介しているものの、一部の米国のロースクールを除き法的点からの詳しい解析はほとんど行っていない。 メデイアではトランプ氏やトランプ・オーガニゼー…
Last Updated:March 14, 2024 EU欧州議会は3月14日、史上初の人工知能(AI)法を可決した。 この法案は議員の85%の賛成多数で可決された。 AI システムがプライバシー、人間の尊厳、基本的権利を確実に守りながら、AI に関連するリスクを軽減することを目的…
わが国のメデイアでは毎日のように生活習慣病である高血圧や高血糖値の予防が報じられている。その中で、スマートウオッチによる血圧、心電図(注1)等の健康状態のモニタリング機能を宣伝するサイトが多くなっている。 今回のブログは、2018年ころからApple W…
筆者の手元に国際的ローファームCleary Gottlieb Steen & Hamilton LLP のレポートが届いた。その要旨は、以下の内容である。 暗号資産業界では2023年中、大きな活動が見られ、2024 年以降も新たな訴訟リスクが生じ続けると予想されている。その背景には、(1…
わが国の2024年提出分の所得税に関する確定申告と納税の期間は、2024年2月16日(金)から2024年3月15日(金)である。 一方、筆者の手元に米国歳入庁の2023年の連邦所得税申告書提出の際に留意すべき「デジタル資産」の扱いに関する注意喚起通知が届いた。 …
筆者の手元に、米国連邦議会の独立補佐機関GAO(連邦議会行政監査局)(注1)から標記レポートが届いた。 この問題は単にオンライン憎悪(online hate)と憎悪犯罪(hate crime)やヘイト・スピーチ(hate speech)の規制強化の問題ではない。先に筆者が論じたデジタ…
筆者は暗号資産の SECやCFTCの規制強化について1月28日付け本ブログで取り上げたが、連邦準備制度理事会 (Federal Reserve)、連邦預金保険公社 (FDIC)および通貨監督庁 (OCC) (総称して各監督省庁) は、去る1月 3日、銀行組織における暗号資産のリスクについ…
筆者の手元に、邦議会独立補佐機関GAO(連邦議会行政監査局)(注1)から「デジタル・フォレンジック技術・アルゴリズムは犯罪捜査に利点をもたらすが、一方で、攻撃の痕跡や手法などの技術的解析から、攻撃者の意図をめぐる地政学的背景まで、多様な状況証拠…
米国の証券取引委員会(SEC)は1月30日、世界中の投資家から17億ドル(約2,499億円)以上を調達したハイパーファンド(HyperFund)として知られる詐欺的な暗号資産ねずみ講(pyramid scheme)に関与したとして、シュエ・サムエル・リー(Xue Samuel Lee a/k/a Sam Lee…
Last updated:January 29,2024 筆者の手元に米国防総省からのリリースが複数届いている。要約すると国防総省オースティン長官(70歳)の前立腺がんによる緊急人院とその後の回復、トップ軍幹部の動向、野党共和党を含むホワイトハウスへの批判、国防長官の執…
Grenn Growthのレポート「Crypto and the Law: SEC, CFTC, and State Jurisdictions Explained」を抜粋、仮訳する。 このレポートはローファームやロースクールでないことから必ずも読者向け補足説明は十分でない。筆者の判断で注書き等補足した。 なお、商…
米国の証券取引の監督機関であるSECや商品先物取引委員会(CFTC)の顧客教育・支援局 (OCEO)などからAI利用を謳う詐欺行為に対する消費者宛て注意勧告が頻繁に出ている。 今回のブログは、まず(1)AI詐欺被害に遭わないためには消費者は如何なる点に留意すべき…
サイバー犯罪たるセクストーション(Sextortion)につき、米国や中国、フィリピンなどでも被害が確認されている。「性的な」という意味の「セックス(Sex)」と「脅迫・ゆすり」を指す「エクストーション(Extortion)」を合わせた造語で「性的脅迫」と訳され…
筆者の手元に米国連邦保健福祉省(HHS)傘下の食品医薬品局(FDA)のリコール通知が届いた。筆者は、かつてブログでオーストラリアの競争・消費者委員会(ACCC)によるエアバックの安全リコールを取る上げたことがあるが、今回のリコール対象は医療機器である。 こ…